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SERENDIPITY

セレンディピティ 恋人たちのニューヨーク
監督:ピーター・チェルソム
出演:ジョン・キューザック、ケイト・ベッキンセール、ジェレミー・ピヴェン、モリー・シャノン、ブリジット・モイナハン、ユージン・レヴィ
2001年  アメリカ

運命。
素直に受け入れず、従順でなく、
それに逆い、自ら選択した、と言い張る人に
運命は冷たく、石を投げる。
と、言ったのは橋本治だったか。

クリスマス前のNYで、偶然に出会った二人が惹かれながらも再会のチャンスを逃したその後。それぞれの結婚式を目前に何故か浮かない。運命の人は、「あの人」だと思っていたから…。

「ヒア・マイ・ソング」のピーター・チェルソムが監督だと知って観たのだが、
なんともまあ、ロマンティックな甘いフィルムであった。
そうは言っても、ジョン・キューザック主演。いわゆる美しい男ではないが、どういう訳か魅力的。そして、この人の演技は面白い。
ケイト・ベッキンセール、この人はあまり脇役には合ない気がする。
ジェレミー・ピヴィンがまた良いのだ。

黒いカシミアの手袋をして、
ホットチョコレートなど飲みながら…。
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by sheknows | 2005-11-29 21:47

ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND

エターナル・サンシャイン
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソン
2004年 アメリカ

慣れ親しんだ相方。
言葉をかける前に、返事が分かってしまう。
これを食べると、おなかを壊す。
これを飲むと、踊り出す。
風呂から出ると、言う言葉。
歯磨きの時のポーズ。
嘘を付く時は、眉がピクリと動く。
などというのは、可愛い部類である。

「ああ、相方のこれがたまらなく嫌だ」、と思う瞬間、
心底げっそり、うんざりする瞬間、
あなたにも、ありますよね?

これは、そんな風にげっそり、うんざりして、そのまま、別れてしまい、彼女に自分の記憶を消されてしまった男の話。
男も彼女の記憶を消そうと決心し彼女との思い出を彷徨う内に、記憶の彼方の感情が…。

英米のアカデミー賞脚本賞を受賞した、チャーリー・カウフマンの脚本。
特殊メイク無しで言葉少ななジム・キャリーと、品のない言葉遣いと変わった出で立ちのケイト・ウィンスレット、要するにいつもの彼らとは正反対。意外性があって、面白かった。

ケイト・ウィンスレットがいつもに増して綺麗。ジム・キャリーの押さえ切れない変な表情。
マーク・ラファロは眼鏡を掛けた技師。イライジャ・ウッドは気持悪い役が好きなのか…?キルスティン・ダンストは姐さん方に嫌われそうな可愛さである。

相方と共に、どうぞ。
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by sheknows | 2005-11-28 00:05

藍色大門

藍色夏恋 BLUE GATE CROSSINGc0032580_235679.jpg
監督:イー・ツーイェン
出演:チェン・ポーリン、グイ・ルンメイ、リャン・シューホイ、ジョアンナ・チョウ、ミン・ジンチョン
2002年 台湾・フランス

駆け引きや嘘や繕いを戸惑いなく駆使する事が熟練の証しの一つであるとされる類いの恋愛。それは最早ゲームであり、従って勝敗が支配する。不思議な事にどちらも負ける事が多いのだが…。
若しくは、
意味のある会話は殆どなく、寝起きするのは同じ家だけれど、これは一体誰なんだろう?とふと考えてしまう、そんな状況が恋愛の秋の終わりだとすると、長い冬はどうやって越すのだろう、その後で春は来るのだろうか?
さらには、
「恋って、…何それ?食べ物?」

そんな、あなたに。

真っ直ぐで、不器用な
3人の17歳の恋の行方をこのフィルムは描く。
台北の風景の中を自転車で走る、
夜のスイミングプール、
バスケ部の練習と落書き、
彼に関するコレクション、
屋台の食事、
海辺の笑顔…。
静かに想いの瑞々しさを切り取って観せる。
想いを言葉にするのを躊躇う彼らの姿は、淡い輝きそのもの。
行った事のない所なのに、
懐かしい、夏の終わり。

あなたにも、そんな頃があった事を思い出させる。

グイ・ルンメイ、大きな瞳で語る。
嬉しくてたまらない、という仔犬のような眼が印象的なチェン・ボーリンも今作が映画初出演。
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by sheknows | 2005-11-27 07:49

envy

隣のリッチマン

監督:バリー・レヴィンソン
出演:ジャック・ブラック、ベン・スティラー、レイチェル・ワイズ、エイミー・ポーラー、クリストファー・ウォーケン
2004年 アメリカ

ドロリと胸の中から吐き出される黒い感情に囚われる。

自分の視界にフィルターをかけ、
人の言葉がすんなり聞こえないばかりか
思いもしない落とし穴が必ずあり、そして、それには必ず落ちる。
やけに第六感が働くように思えても、それはほとんど勘違い。
自分の見たものは信じるけれども、一番疑わしいのは自分で見たものでもある、という常々の状況を打開出来るような事は、そう滅多と自分には起こらない。
なのに、
眼を疑うばかりのうらやむべき隣人がニッコリ笑っていたら…
分かっていても、逃れる事の難しさよ。

隣同士で仲良く家族ぐるみの付き合いをして、乗り合い自家用車で3Mの工場に出勤していた二人、空想家の男と堅実家の男。
空想家の男が思いついた発明品の開発出資を堅実な男は断る。
しかし、その発明品が大当たりし、空想家の男は一躍大金持ちに。
堅実家の男の中に渦巻く嫉妬は、矢となって…。

ジャック・ブラック&ベン・スティラーだ〜。
だが、濃厚な笑いや灰汁で楽しむフィルムではなく、やけに爽やかな成金姿のジャック・ブラックと、打ちひしがれるベン・スティラーの眉と、歩き方まで怪しいクリストファー・ウォーケンと、レイチェル・ワイズの一生懸命熱演している様を楽しむのだ。

大邸宅にメリーゴーランドや執事や9人が一度に眠れるベッド、黄色いランボルギーニを持ち、ボーリングレーンを作り、勿論プールを作り、キラビヤかで悪趣味な服を着て白馬に乗って手を振るジャック・ブラック…。ふふふ。大金持ちになっても気質が変わらない、という希有の人を演じても嫌な感じがしない、不思議。

日本未公開のこの作品、駄目邦題ですが、まあ、ご覧下さい。
特製のおいしい珈琲でも飲みながら、如何です?
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by sheknows | 2005-11-26 08:10

CONFESSIONS OF A DANGEROUS MIND

コンフェッション
監督:ジョージ・クルーニー
出演:サム・ロックウェル、ドリュー・バリモア、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ルトガー・ハウアー、マギー・ギレンホール
2002年 アメリカ

1960年代アメリカテレビ界にはチャック・バリスが居た。彼は「ゴング・ショ−」のプロデューサーとして有名であるが、後年出版した自叙伝でCIA工作員だった事を告白し話題となった。真偽の程は定かで無いその話を元にした、チャーリー・カウフマンによる脚本。スティーブン・ソダーバーグが製作総指揮。

と、来れば大体、分かりそうなモノなのだが…。
うむ。期待せずに観ると丁度良い位だ。

サム・ロックウェルは面白い俳優だと思う。これと云って特徴を挙げるのは難しく、特筆すべき美貌ではないが、何かひっかかる。それは、例えば妄想に囚われた眼であり、ニヤリと笑う顔であり、胡散臭さを漂わせる物腰なのだ。今作ではえくぼのあるお尻を何度も披露。
こういう役にジュリア・ロバーツをどうしてキャスティングするんだろう。
ブラッド・ピット、マット・デイモンがカメオ出演していた。

「オレの人生は、つまるところ、失敗だった。」
と、いう苦味をベースにするにしても、そぎ落とせる余分が未だあるような感じを受けた。

苦い味の後は
手に入った京都下鴨、美玉屋の「黒蜜だんご」で口直し。ほほほ。
ツルリとした白玉団子にとろみの付いた黒蜜がタップリかかり、その上に香ばしいきな粉。
ほうじ茶と、どうぞ。
美味しいです。
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by sheknows | 2005-11-24 00:01

THE MUSKETEER

ヤング・ブラッド
監督:ピーター・ハイアムズ
出演:ジャスティン・チャンバース 、カトリーヌ・ドヌーヴ 、ミーナ・スヴァーリ 、スティーヴン・レイ 、ティム・ロス
2001年 アメリカ

朝夕の冷たい空気を裂いてオートバイで走る。
と、鼻が、顎が、口が凍るのだ。
目的地が自宅であったら、
到着後、凍った各パーツをほぐす為に
チャイを作る。

チャイは簡単に云うと「煮出し紅茶」。
水が沸騰した鍋にブロークンの安い葉を投入して
湯が半分になるまでゆっくり煮出す。
その際にクローブやシナモン、アニス、ナツメグなんかを投入しておけば複雑で心地よい香りが凍りかけの神経もほぐす。
十分煮出したら、ミルクを入れて沸騰させずにあたためる。
砂糖を入れて、出来上がりだ。

は〜、ふ〜、美味いね〜。
こないだの芋の残りでスイートポテトでも作ろうかね。

と、寛ぎモードに入った所で観る、寛ぐ映画、ヤング・ブラッド。
フランスを舞台にした銃士もの、アメリカ製作になるとこうも単純に。

立ち回りは凝っており、衣装やセットも良い。
話は単純で、特に何も考えなくても良い。
観るのは、ティム・ロス。ガバッと馬に飛び乗る姿、切れ味鋭い狂気と悪の宿る眼。
スティーブン・レイの赤マント枢機卿リシュリューが寒々しいホールに立つ姿がリアル。広くて天井の高い、窓の多いが薄暗い部屋に一人で居るのは、寒いだろうな〜。っと。

ふ〜ふ〜しながら、チャイをどうぞ。
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by sheknows | 2005-11-23 13:49

YOU ONLY LIVE TWICE

007は二度死ぬ
監督:ルイス・ギルバート
原作:イアン・フレミング
脚本:ロアルド・ダール
出演:ショーン・コネリー、丹波哲郎、浜美枝、若林映子、ドナルド・プレゼンス
1967年 イギリス

今年は柿の当たり年だそうで、
山里では美しい色の実が鈴なりである。
サツマイモも当たり年。
…なのかどうかは、良く分からないが、ちょっと寒くなってきたこの時期、
焼き芋である。
今回は自分で焼いてみる事にした。
餅を焼く網の上で、あの甘い香りが漂って来るまで、根気づよく焼く。
割ってみると、ほくほくの黄金色。お〜!
スイートポテトやチョコレート掛けをするのは焼き芋の食べ残しで。
「サツマイモのニョッキ」も美味そうだが、まだ実験していない。

で、この映画は、焼き芋を片手に観る。
美味いモノを手に面白い映画を観る幸せ…。

日本が舞台の007。監督・脚本家が仲々決まらず、ロケ地探しに苦心し、危険な撮影でスタッフは足を失い、つきまとうマスコミやファンにショーン・コネリーは苛立ち、様々な事故に見舞われながらの製作であった。
ロケット打ち上げ台のセットはロンドンのスタジオだったようだが、当時異例の大規模なもの。今観るとちゃちな感じを受けるが。
丹波哲郎はかなり英語が上手く発音も綺麗だ。ショーン・コネリーが日本人に変装するのには無理があるが、それも笑える。

しかし、何と言っても、007シリーズといえば、あのオープニング。
揺れる銃口の向こうにジェームズ・ボンドが現れる、あれだ。
シンプルに見えて、アーティスティックなオープニングタイトルは名作であり、これを手がけたモリース・ビンダーは天才肌のオープニングタイトル作家。彼の死後もそのテイストは引き継がれているのだ。
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by sheknows | 2005-11-20 19:14 | 映画

THE BROTHERS GRIMM

ブラザーズ・グリム
監督:テリー・ギリアム
出演:マット・デイモン、ヒース・レジャー、モニカ・ベルッチ、レナ・ヘディ、ジョナサン・プライス、ピーター・ストーメア
2005年 アメリカ

何百年も眠ったまま王子様を待っていた眠り姫は…
暗い森の中に、あかずきんちゃんは迷い込んで…
森で出会った狼の眼は…
王子様のキスで白雪姫は…
ガラスの靴を履いたシンデレラは…
お菓子の家が森の中にあると聞いて、ヘンゼルとグレーテルは…

さてさて、グリム童話。
知っておいでですね?
これは、そのグリム兄弟が、あらゆる物語の出会う魔法の森で、体験したお話。大人になってからの、不思議なグリム童話。

テリー・ギリアム監督は元々
こういう時代を描くのがとても上手い。
泥がはねる地面、汚れた顔、漂う血の匂い、暗くて寒い景色。
そして、豪奢なディナー、着飾る人々、美しい鏡の女王の贅沢な景色も若干の毒を盛られてグロテスクな部分を強調されている。
7年ぶりの完成品。
細かい部分まで凝った映像を、とくとご覧有れ。
とはいえ、細部はテリー・ギリアム的ではあるが、俯瞰するとその味は「薄味」である。
エンタティメント・ファンタジーとしては膨らみ切らない感がある。

マット・デイモンがしっかりものの兄、ヒース・レジャーが夢見がちで頼りない弟をコミカルに演じて違和感無し。あるとすれば、マット・デイモンのくりくり金髪位。でも、真面目にスパイやっているより、多分、良い。
ヒース・レジャーはふわふわしたキャラクターを演じて嫌味なし。
鏡の女王はモニカ・ベルッチ。もっとあの圧倒的な美しさを味わいたかった。
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by sheknows | 2005-11-17 06:54

THE NINTH GATE

ナインス・ゲート
監督:ロマン・ポランスキー
出演:ジョニー・デップ、フランク・ランジェラ、エマニュエル・セイナー、レナ・オリン、ジェームズ・ルッソ
1999年 フランス・スペイン

悪魔とすれ違う、そういう瞬間には
ふと閃く不吉なシーン、
沸き上がる確信的な直感、
頭の片隅が痺れて、
ぬるりと冷たい視線を感じ、
聞きたくない声が知りたくない事を教えてくれる。

おせっかいなのか
悪戯なのか、
契約した覚えはないのだが…。

これは稀覯本を取り扱う古書商が悪魔に出会う話。眼は確かだが、汚い手を使っても金の為に動く古書商:コルソは同業者に良く思われていない。が、それを見込んで、17世紀に記された悪魔の祈祷書の持ち主から、同じものがあと2冊あり、それを捜し、3冊の内、どれが本物かを鑑定するように依頼される。
他の2冊の本を探して、スペイン・フランスを旅するコルソは、禁断の書物に魅せられ、その周囲では不可解な人物が現れ、死が積み重なる…。

銀残しの手法を偏愛するロマン・ポランスキー監督のほの暗い映像からは、古書の匂いが立ち上る。
振り回され戸惑う男のキャラクター造形がジョニー・デップならでは。「反応」する演技の上手さ、である。
レナ・オリン、怖い。あ〜、怖い。危険だ。

賛否両論のラストだが、別にこれは謎解きフィルムでもなければ、ホラーでもないので、捻りも脅かしも敢えては不要、あれでいいんじゃないでしょうかね。

ところで、悪魔と、あなたは?

おやおや、そうでしたか…。
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by sheknows | 2005-11-16 10:24

THE MERCHANT OF VENICE

ヴェニスの商人c0032580_2034849.jpg
監督:マイケル・ラドフォード
出演:アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズ、リン・コリンズ
2004年 アメリカ・イタリア・ルクセンブルグ・イギリス

ウィリアム・シェイクスピアによる「ヴェニスの商人」の初映画化。
勧善懲悪の戯曲として読まれる事の多い作品なのだが、
近年は、差別や偏見に苦しむシャイロックにフォーカスした読み解きによる上演が増えているようである。

マイケル・ラドフォードによるこのフィルムは、
近年の傾向に沿った解釈で、
シェイクスピア戯曲に盛り込まれる沢山の要素を
ロマンティックに描く。

昔々に読んだ記憶が、
水の都ヴェニスの美しい景色の中に浮かぶ。

アル・パチーノは、流石の演技。陳腐になりがちなシャイロックの法廷での台詞は、「大袈裟」と評される事の多い緩急自在な彼の演技で、哀しみを立ち上らせる。ラストシーンのアル・パチーノを観よ。
ジョセフ・ファインズ、思い詰めた表情は彼の十八番。
リン・コリンズの微笑は仲々良い。
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by sheknows | 2005-11-15 07:00


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