Jポップとは何か

Jポップとは何か
ー巨大化する音楽産業ー
著者:烏賀陽弘道
2005年 岩波新書

我が輩は普段、全くもってJポップを自分で選んでは聴かない。
TVも観ないのでCMやドラマで流れるJポップに触れる機会も少ない。正確には、ほぼ無い。
何故聴かないのか?
誰も我が輩に尋ねる訳ではないが、
好き嫌い以外の答えの一つのあり方がこの本には書かれている。

「Jポップ」は、いつ何のために誕生したのか、というのは諸説紛々のようだが、ここでは生まれ落ちた時からの曖昧な性格がファンタジーを伴う事を社会的な背景と共に書かれ、更にデジタル化され広告、「自分探しトレンド」と結びつく過程とそれによる変容が書かれる。

しかし、興味深いのは「日本という音楽市場のかたち」第五章。
日本はこれによると世界第二位の音楽消費大国であるそうだ。だが、国内発の音楽コンテンツが海外で消費される事はごく僅かな例外を除いてほぼ無く、輸入はあっても輸出がない特異な状態で、しかも、特に輸出を拒まれている訳でもないという。
さて、それは、何故なのか?

構造上、経済上、そして勿論、品質上の謎解きがなされる本書は、様々な角度からJポップに照準を合わせ、Jポップの正体を見えなくしていたどろりとした覆いを、取り除いてくれる。

若干強引な展開もあるが、冷たく突き放すような論調でなく、一気に読ませる。
Jポップに興味がない人にも面白い。
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by sheknows | 2005-07-10 02:17 |

珈琲も紅茶もお茶もお酒も好き


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