In the Country of Last Things

最後の物たちの国で
著:ポール・オースター
訳:柴田元幸
白水Uブックス

近未来ではない、二十世紀の世界のどこかで、失われて行く国。
そこに住む人々は何についても確たる事を言えず、見たものが実際にあったかどうか、自信なく、過ごす街。希望を持って生きる事を許されず、何も考えずに、感じずにただ生きる人々。死ぬ為に走る人々…。食料は底をつき、僅かなゴミすら再生して使う為に拾うのを仕事にする人がいる。盗みや殺しを取り締まる組織はなく、政府は頻繁に交代してしまうので、脈絡のない命令で住む所を失う人々もいる。
そんな国に兄を捜してアンナは入り込んでしまった…。

世界のあらゆる国で実際に起こっている事をモデルにしたような出来事、描写が淡々と続く。
悪夢的でありながら淡々としているのが、何とも言えない。尚更に悪夢的。その原因が何なのか、管理社会への警鐘、などの追求的な文脈はなく、ひたすら物語る。

「走者団」などの下りでは、鴻上尚史の戯曲を思い出してしまったが、おそらくはこちらが元ネタか。

柴田元幸氏の訳に惹かれる一冊である。
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by sheknows | 2005-07-04 06:15 |


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